「技術、人文知識・国際業務」の中国の方が相談にきました。優秀な中国人で「永住者」と「高度人材」が両方狙えます。さて、どちらを選ぶ?

中国人の男性の方が相談にいらっしゃいました。日本語もうまく、英語、中国語もできるという優秀な方です。

年齢は31才、中国の4年生大学卒業、日本の大学院卒業、日本語能力試験「N1」取得済みです。

在留歴は、1年間日本語学校、2年間大学院、就職して5年8ヶ月、合計8年8ヶ月になります。現在「5年」の「技術・人文知識・国際業務」を持っています。

奥様、子供1人いらっしゃいます。


【契約機関の届出について】

さて、この中国人の方は、現在、一流企業に勤務していますが、今回、他の一流企業よりヘッドハンティングがあり、転職したいということでした。

転職する場合には、「契約機関に関する届出」を入国管理局にしなければなりません。

この場合3種類あります。

  1. 契約機関との契約を終了した場合・・・次の契約機関が見つかっていないとき
  2. 新たな契約を締結した場合・・・前の契約機関が終了し、そのときには次の契約機関が決まっていなかったが、次の契約機関がようやく見つかったとき。
  3. 契約機関との契約の終了と新たな契約の締結を合わせて届け出る場合・・・契約終了と同時にあらたな契約機関が見つかっているとき。

この中国の方は、上記「3」に該当します。変更が発生してから「14日以内」の届出をする必要があります。
この届出は、次回の更新申請だけでなく、永住申請にとっても非常に重要な書類になるので、忘れてはいけません。


【永住申請について】

この中国の方は、あと1年2月経てば、永住申請することができます。日本の在留歴合計10年、働いてから5年以上の要件に合致します。

永住申請前の転職ということですが、全く気にすることはありません。理由は、自己都合での転職ですが、ヘッドハンティングによる転職、また、転職後、多少なりとも年収があがるということを考えれば、「積極的な転職」と考えることができます。
私からみても優秀な人材なので、これかれもヘッドハンティングで、よりキャリアアップしてゆく人材であることは間違いありません。

この方の永住申請は、これから1年後に「家族全員」ですればいいということです。転職の理由を「理由書」にしっかり書けば、家族全員永住許可がおりる可能性は大きいです。


【高度人材・高度専門職1号(ロ)について】

この中国の方が、高度専門職1号(ロ)に該当するかざっと計算してます。

学歴:修士・・・20点
職歴:5年以上7年未満・・・15点
年収:非公開・・・・約25点
年齢:30~34才・・・10点
日本語能力検定:N1・・・15点

他にもありますが、これだけでも85点です。

確実に高度専門職1号(ロ)はとれます。この在留資格のメリットは?

  1. 複合的な在留活動の許容
  2. 「5年」の在留期間
  3. 4年6月で永住申請できる
  4. 配偶者の就労
  5. 親の帯同
  6. 入国・在留手続の優先処理

があげられます。

そして、この1号を「3年」経過すると「高度専門職2号」となり、在留期限が無制限になります。


以上をみていくと、この中国人の方は、単純に「永住申請」をした方がよいようです。あまり高度専門職1号(ロ)にするメリットはありません。

高度専門職1号は、就職前あるいは就職してまだまもない外国人で、大学院を卒業し、日本語能力検定N1があれば、検討してみる価値があります。

また、高度専門職1号(ロ)は、転職したときは、「在留資格変更申請」をしなければなりません。これは、勤務先の信用と同時に審査されるからです。本当に優秀な人材は、ヘッドハンティングで、よりやりがいのある、収入の高い企業等に転職する傾向があるので、在留資格変更の面倒さも気になるところです。

行政書士 瓜生寛

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